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父の日になると今も心に思うこと

私は小さいころから父があまり好きではありませんでした。
父はいつも母とケンカしていて、普通の家庭はこうしていつもケンカをしているものだと思っていました。
少し大きくなってどうしてお母さんとお父さんはケンカしているのか聞いたことがあります。
お母さんは最初、あまり言いたがらなかったのですが、お父さんはいつも夜は飲みに出かけていて、他に好きな女の人がいるらしいというのです。
でもお父さんに聞くと、お母さんがいつも怒っているから、お父さんは飲みに行ってお母さんが寝てから帰ってくるのだと言います。
本当はどっちなのかわかりませんが、私は怒っているお母さんに向き合おうとせず、飲みにばかり行って家に帰ってこないお父さんが悪いと思っていました。
帰ってこないということは、私にも会いたくないからだろうと思いました。
飲みに行っている時のほうが、家族と一緒に居るより楽しいのだろうと悲しくなりました。
だんだん年頃になると、ますますお父さんが嫌いになっていきました。
たまに顔を合わせるといつも居ないから、バツが悪いのか、私に対して猫なで声を出して話しかけてきます。
お父さんがいない間は、いつもお母さんと2人なのでなんでも話をしていましたし、家族と一緒に過ごさないお父さんには何も相談することなんてないと思っていましたから、そんなふうに話しかけられても、無視して自分の部屋に籠っていました。
すると居間からお父さんが私の態度が悪いのはお母さんのしつけが悪いからだと怒鳴る声が聞こえて、またケンカになっていました。
私のせいでお母さんを怒るのも嫌でした。
そんな暮らしの中で、ある日お母さんはもう疲れてしまい、お父さんと離婚したいと私に相談してきました。
実は毎日飲みに行っていたため、お父さんは会社からお給料を前借して、たくさん借金があるとわかったそうです。
会社の人から電話があって、そう教えてもらったそうです。
そしてお父さんとお母さんは離婚しました。
私は母についていきました。
早く学校を卒業して働いて母に楽をさせてあげたいと思いました。
毎年父の日には、いつ帰ってくるかわからないお父さんのためにプレゼントを用意していましたが、もうそれから会って渡そうとは思いませんでした。
しばらくすると、お父さんの再婚相手から連絡があり、肝臓を患って入院していると聞きました。
お母さんも私も自業自得だと思いました。
今の奥さんがいるんだし、顔を合わせるのも嫌なのでお見舞いには行きませんでした。
しかし、お父さんはすぐに亡くなってしまいました。
その新しい奥さんも、命の危険があると知っていて思い切って連絡をしてきたようだったのですが、ただお見舞いに来てやってとしか言われなかったのです。
正直後悔しました。
私はやはり本当のお父さんであり、ずっと家族のところへ帰ってくると思って待っていた人だったのだと亡くなってから気づきました。
もっと素直に不満をぶつけていたら、お父さんはもっと家にいてくれたかもしれないと反省しました。
それから10年経ちますがせめてもの償いに、毎年父の日には必ずお参りに行っています。
命日には新しい奥さんが行ってくれるので、私にしかできないお参りの日として父の日に決めています。

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